健康
腰の悩みは年齢のせいじゃない!就寝前の簡単ストレッチで腰のケアを始めよう!
「若いころより『腰が痛い!』と感じることが増えた」という人は少なくありません。放っておくと、腰が曲がったり、いずれは生活にも支障をきたしてしまうのが腰の怖いところです。
これまで「年齢のせい」と諦めていた腰の悩みも、実は日々の簡単なセルフケアで解消されることがあるのをご存知でしょうか?
湿布や痛み止めでは治らない?腰の悩みのメカニズムとは?
人間は本来、自前のコルセット(インナーマッスル)を装着しています。しかし、便利すぎる環境ゆえ、現代人の多くが運動不足に陥り、そのコルセットを十分に使えていない状態に(筋肉は使わないと衰えます)。
そのため、普段の生活動作の中で手足に振り回される胴体の負担を、体幹筋で支えきれずに腰でかばってしまっていることが原因となり、腰の悩みを引き起こしているのです。
よって、腰に湿布を貼ったり、痛み止めを飲んだりするだけでは根本的な解決は望めません。腰をケアするには、身体全体の筋肉に働きかけることが大切なのです。
腰の悩みに効く簡単セルフケア
そこで、就寝前に簡単にできるセルフケアをご紹介します。
お尻のストレッチ
腰のすぐ下にあるお尻の筋肉が硬くなると、腰の負担を分散することができず、腰の悩みを引き起しがち。お尻の筋肉が硬くならないようにストレッチしておくことで予防につながります。
【手順】
・仰向けで寝転がった状態で片足をもう片方の足の上に乗せる。
↓
・下の足を手で自分の胸の方に引きます。
※このとき、上になっている足の付け根からお尻にかけて筋肉が伸びているのを感じながら行ってください。
体幹前面のストレッチ
このストレッチでは、「腸腰筋(ちょうようきん)」という足を引き上げるときに使う筋肉にフォーカスします。座り姿勢の時間が長い現代人は、この腸腰筋が縮んで硬くなっていることが多く、腰にも悪影響を与えています。
【手順】
・足を前後に開き、後ろ側の膝をつき、前側の膝は立てます。
↓
・手は前について、倒れないように。
↓
・体重を前に移動するようにして、後ろ側の太もも前面からお腹の奥まで筋肉が伸びているのを感じたら、その姿勢でキープします。
「お尻のストレッチ」「体幹前面のストレッチ」ともに、反対側も同じように繰り返してください。痛すぎない程度に20秒から30秒、片側3回ずつ、呼吸を止めずに行いましょう。
※強い痛みを伴う場合は専門家に相談することをおすすめします。
腰の悩みの原因は生活習慣に。継続的なセルフケアで筋肉を正しく使おう
腰の悩みは加齢のせいではなく、生活習慣に起因しているケースがほとんどです。予防のためには、日ごろから身体の筋肉を正しく使うことが大切です。セルフケアを通して、腰にばかり負担がかからないような、ダメージを分散できる身体づくりを心がけましょう。
「腰の予防は一日にしてならず」。セルフケアは継続することがポイントです。最近はサポートグッズも進化してきていますので、そういったものを活用してみるのも良いでしょう。
※今回の記事では撮影用にベッドの上で実践しておりますが、皆さまが実践される場合は、平らな床などの安全な場所で行ってください。
※痛みを感じた場合はすぐに中止し、くれぐれも怪我等をしないようにご注意ください。
※効果・効能の実感には個人差があります。
伊藤 勇矢(いとう ゆうや)
柔道整復師
姿勢改善専門「いとう鍼灸整骨院」院長。痛みとゆがみの悪循環から「(正しい状態に整える)治療+(正しい身体の使い方を覚える)体幹筋トレーニング」という独自のメソッドで治療からの卒業に導く「姿勢のスペシャリスト」として活動中。姿勢と栄養(食育)、睡眠、そして、言葉の力の面からもアプローチし、身体だけではなく、心の健康も追求し続ける。教育機関、指導者等に対して「姿勢に関するセミナー、講演会」も行う。