健康
え?両手を上げ下げするだけで本当に肩がスッキリする!?正しい「両手上げ下げ」の運動、教えます!
スマートフォンやパソコン、家事仕事など、同じ体勢で作業をする時間が続くと、なんだか肩まわりの筋肉が凝り固まっていく……そんな経験をされている方も多いはず。そんなときは、肩まわりの筋肉をゆっくりと動かしてあげると、気分転換や血行が改善し、肩まわりの違和感が楽になります。今回は、気分転換もできる親しみやすい運動をご紹介します。
直立二足歩行する人間には肩こりの悩みがつきもの
そもそも人間は、哺乳類のなかでも首や腰に負担がかかりやすい姿勢で活動しています。人間の“直立二足歩行”のためには、首から腰にかけての筋肉を緊張させて、体を支える必要があります。筋肉が緊張し続けると血行が悪くなり、それが原因で肩こりが起こりやすくなってしまうのです。
さらに、現代人をとりまく環境も肩こりを増長させています。たとえば、デスクワークなどで長時間同じ姿勢を取っている、バランスの悪い姿勢を続けている、いつも同じ方の肩に鞄をかける、寒い部屋に長くいて体が冷え切ってしまう……など。このような偏った姿勢や、筋肉が緊張した状態が続くと、血行不良となり、筋肉が疲労して肩こりを悪化させてしまうのです。
肩こりが気になったときは、気分転換の時間をとって、肩をほぐす適度な運動を取り入れると、不快感がやわらぐのでおすすめですよ。
全身をスッキリさせる「両手上げ下げ」のポーズ
ここでご紹介するヨガは、肩こりをやわらげる「両手上げ下げ」の動き。全身をスッキリとさせるだけではなく、ゆっくりと動作することで気持ちを穏やかにする効き目もあります。
ポイントは、ゆっくりすぎず、また早くなりすぎず、ほどよい速さで行うこと。呼吸のペースにあわせて体を動かしましょう。呼吸と両手、両腕をゆっくりと連動させることで、体のすみずみまで心地よさが伝わっていく感覚を味わえます。
自分のペースで無理なく体を動かしましょう
では、血行をよくして肩こりをやわらげる、「両手上げ下げ」のポーズを実践してみましょう。
①背筋が曲がらないように、姿勢よくまっすぐに立ちます。ゆっくりと数回深呼吸をして、心を整えます。
②息を吸いながら、右の腕をゆっくりと前から上へあげます。次に吐く息で肩をまわしながら、腕を後ろから下に下げます。
左腕も同様にして繰り返します。
③今度は②と反対にまわし(前まわしにする)、同じ動作を繰り返します。左右の腕それぞれを、ゆっくりとまわしましょう。
右腕前回し、左腕前回し、右腕後ろ回し、左腕後ろ回しを各3回で1セットとします。応用編として、両腕を一緒にまわしてもOKです。そのときは、前回しと後ろ回しは交互におこないましょう。呼吸にあわせることを忘れないように気をつけてください。
肩こりは貧血や低血圧、高血圧、狭心症や心筋梗塞、胃潰瘍などの病気が原因で起きることもあります。また、視力にあっていないメガネをかけていたり、噛み合わせが悪かったりするなどの、日常の何げないことが原因で肩こりが起こるケースもあります。適度な運動を取り入れても改善しない場合は、医療機関に相談してみましょう。
佐久間涼子(さくま りょうこ)
ヨガインストラクター
10代でヨガに出逢い、様々なヨガのスタイルを実践しながらヨガという世界観に一気に引き込まれ、ヨガブームを境に本格的にヨガのインストラクターとして活動を始める。
2007年に初めてインド・ゴアに渡り世界中のyogiとの交流をきっかけに更にヨガの魅力に触れる。
今日では都内にある「オハナスマイル」や「True Nature Studio」でのレギュラークラスをベースに、ヨガのある生活を満喫しながら、ヨガの魅力を日本各地で伝えている。
また日本最大級のヨガの祭典ヨガフェスタやTrue Natureなどにも講師として参加しており、様々なイベントでも活動中。